2024 11,23 06:15 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2015 02,16 06:10 |
|
◆気になるボイスコラム◆ vol.002 2015.02.16号より
☆声にこだわりを持つ筆者がこだわってお届けします☆ 声優平野綾さんの発声が気になります。 声優さんは声だけで色々なキャラクターになり切るプロの役者さんですから、なかなか難しいお仕事なのではないかと思います。絵と声が今ひとつ合っていなかったりするとお話も台無しになってしまいますから、プレッシャーも相当なことでしょう。 ところで以前テレビを見ていたら平野綾さんという声優さんが出ておられて、興味深いことをおっしゃっていました。平野さんは若い女性で地声も高めの感じなのですが、少年の役をやられることもあるそうです。 女性が少年の役を務めることは別段珍しくなく、ドラゴンボールの孫悟空役の野沢雅子さんとか、エヴァンゲリオンの碇シンジ役の緒方めぐみさんとか、古くは先代ドラえもんの大山のぶ代さんまで幾らでも例はあるようです。ドラえもんは少年ではなくロボットですが。これら少年の声優を務める方は地声が低めな方が多いようですね。実は音響学的には声変わり前の男子と女子の地声の高さに差はないのですが、実験をすると7〜8割の確率で男子か女子か聴き分けることができるそうです。ですから本当は声の高さが重要ではないのですが、できるだけ少年ぽく聞こえるように少年役は低めの声の方を選ぶのでしょう。 で平野さんですが、平野さんの声は高めな感じです。ですので少年の声を当てるときには喉頭を下に押し下げて発声する、とおっしゃっていました。下を向くのではありませんので念のため。なるほどと思いました。喉頭を押し下げると確かに声は低くなります。というのは発声は運動の一種ですので喉頭の筋肉を使います。筋肉を収縮させると運動が生じるのですが、収縮を上手にやらないと力が入りすぎて筋肉は過緊張になってしまいます。過緊張になると声帯は引っ張られますので声は高くなり、喉頭も上にあがってきます。このとき逆に喉頭を下げると今度は過緊張にならず声帯も緩みやすくなりますので、自然に声も低くなるのではないかと思います。喉頭を押し下げると喉頭から咽頭の空間が広くなるので反響音が低くなるということもありますね。ちなみに喉頭を下げるのでなく下を向いてしゃべっても声は低くなりますが、喉頭は圧迫されますし、顎の動きも阻害するので不自然なしゃべり方になってしまいます。プロの声優さんとしては不自然なしゃべりはNGですよね。 ところで喉頭を押し下げる方法には二つあって、ひとつは舌を平たくしてぐっと喉頭の方へ押し下げる方法。舌が喉頭を押すイメージです。もうひとつは喉頭だけをぐっと下げる方法。説明は難しいのですが、喉頭を下げる作用を持つ筋肉(胸骨甲状筋など)はちゃんと存在するので理論的にもできます。普通この筋肉だけを単独で動かすことがないのでピンと来ないと思いますが、これが喉頭を下げる筋肉だなとわかればあとは簡単。それだけに力を入れる練習をするとできるようになります。私もできます。 平野さんがどちらの方法を用いているのかまではわかりませんでした。しかしいずれにしても練習されて身につけたのでしょう。大したものだと思います。声優さんは皆さんこのようなことができるのでしょうか。プロの声優さんともなると他にもこのようなテクニックを色々と身につけているのでしょうか。見るチャンスはなかなかないでしょうが、平野綾さんの声の出し方がとっても気になります。 PR |
|
忍者ブログ [PR] |