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2017 01,16 03:34 |
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◆気になるボイスコラム◆ vol.048 2017.01.16号より
☆声にこだわりを持つ筆者がこだわってお届けします☆ 今回はうちの娘の話です。 娘が初めて歌を歌ったのは2歳を過ぎたころでした。保育園では歌の時間がありましたし、ボタンを押すと歌が流れる絵本もありました。 私も保育園の送り迎えやお風呂でよく歌を聴かせていましたから、歌を歌い出すのは必然だったでしょう。 その歌は、はとぽっぽとか、おじいさんの時計とか、そんなところだったと思います。 ところがその歌が、メロディもリズムも全くオリジナルからかけ離れていて、歌詞からかろうじてその歌か?と類推できる、というようなシロモノでした。 ちっちゃい子の動作全般が拙いのは当たり前。しかしなんと歌を歌うのもこんなに拙いんだなあ、と結構びっくりしたものでした。 でもまあ、そのうちちゃんと歌えるようになるだろう、と特に気にもしないでおりました。 ところが幼児から年長さんになり、小学校に入学し、低学年を終える頃になっても、一向に人並みに歌が歌えません。 最初は歌をちゃんと覚えていないか、もしくは適当に歌っているのかと思っていました。 ところがよく知っているはずの歌、好きだという歌でも全然音が外れていて、とにかくちゃんと歌えた試しがありませんでした。 ここに至って、この子は音痴だ、と判断せざるを得ませんでした。 音痴とは、決して学術用語ではありませんが、歌唱に必要な能力が劣る人を指す言葉です。 音痴は自覚していることもあるが、指摘されないと分からない場合もあるといわれています。果たして娘は「別に歌は下手じゃないもん」と言いました。小3のことです。 そう言われてしまうとしようがありません。強制してもダメだろうと思われましたので、「歌がもっとうまくなりたい、という気になったらそう言って」と言っておきました。 それから3年、6年になった娘はとうとう「音痴だと思う。もっと上手になりたい」と言いました。思えば初めて歌った時から10年。なかなか長い時間が経ったものです。 さて、音痴と言っても、音程がずれてしまう、いわゆるメロディ音痴だけでなく、リズムが調節できないリズム音痴、 声量の調節ができない音痴、音程の維持ができない音痴、音域が狭い音痴などさまざまあります。 しかしその原因は大きく分ければ二つ。ひとつは喉頭筋の問題。運動コントロールが未熟で、目標の高さの音程が出せないというもの。 もうひとつは音楽聴取能、つまり聴き取りの問題。本人が音程がずれているか判断できないために、ずれてしまうというというもの。これも一般的には音楽聴取能の未成熟によるものです。 まず原因がどこにあるのかはっきりさせねばなりません。 とりあえず地声の高さを調べ、キーボードと同じ高さの声を出すように、と言って出させると、これが全く違う音。「これだよ」と声で出して聴かせると、なんとか同じ音を出せました。 本人によると「楽器だと自分の声と同じか違うかわからない」とのこと。つまり楽器と自分の声を同期できないのです。 ドレミも全くずれてしまってまともに出せません。また自分ひとりでは声の高さを一定に保てず、ずれていってしまいます。 結局、娘の音痴の原因は、喉頭筋の運動コントロールと音楽聴取能の未熟の両方にあるようでした。これでは上手に歌えるはずがありません。 はっきり言えば厄介ですが、逆に言えば、そうでなければここまで問題が残らなかったでしょう。 ただ楽器の音は分からなくても、声のお手本があれば目標の音程が出せるのは幸いでした。これならそこから誘導するという方法が使えそうです。 まず声で誘導して楽器の音と同じ音程を出せるようにすること。次にドレミの音階を楽器に合わせて出せるようにすること。 最後にドだけ分かればひとりでドレミの音階が出せるようにすること。 ここまでできれば後はひとりで練習できるでしょうから、まずこの三段階がクリアできるようにトレーニングをすることとしました。 しかし娘の音痴はなかなかに手強かったのです。後編へ続く。 PR |
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