メルマガ「発声は面白くて深い!」記事
隔週刊メルマガ「発声は面白くて深い!Let's声の筋トレ」の主要記事です 発声運動エクセサイズ研究会発行
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HN:
渡邉 佳弘
HP:
発声運動エクセサイズ研究会
性別:
男性
職業:
言語聴覚士、学術博士
自己紹介:
発声運動エクセサイズ研究会代表
このメルマガをきっかけとして、幅広い方々に面白くて深い発声という現象に興味を持っていただければ幸いです
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2015
08,17
07:50
【解説第14回】 起声
CATEGORY[発声ワンポイント解説]
◆発声のワンポイント解説◆ vol.014 2015.08.17号より
☆発声にまつわるわかりにくい用語・概念や発声エクセサイズのコツなど、
テーマを毎号ひとつ選んでワンポイント解説します☆
声の出し始めの瞬間を「起声」といいます。「声立て」「唄口」という言い方もあり、英語では「アタック」と言います。この起声の状態によってその後に続く発声がどんな声になるか変わってきてしまいます。 逆に言えば起声さえうまく出せればその後の発声は比較的容易にコントロールできます。そのため起声は発声トレーニングではとても重要です。
さて起声には、軟起声・硬起声・気息性起声(HA起声)などいくつかの種類があります。
軟起声(ソフト・アタック)は、文字通り軟らかい感じの起声です。優しいソフトな声として聴こえます。 この時は声帯がゆっくり中央に寄り部分的に声帯が合わさって振動を始め、次第に全体へと振動が大きくなることで生じます。喉に負担をかけない発声法なので最も推奨される起声といえます。
硬起声(ハード・アタック)は、軟起声と反対に力を入れて爆発するような感じで出す起声です。硬く厳しい印象の声として聴こえます。 両声帯がぶつかるように合わさって声帯にいきなり大きな振動が起こった状態です。息止めをしてから、喉に力を入れて声を出すとこの起声になりやすくなります。 過緊張発声の方はほとんどがこの起声になっており、両声帯をぶつけるようにして声を出していますので、声帯に負担がかかり、より声が悪くなったり声帯結節ができたりしやすい、あまり推奨されない発声法です。
気息性起声/HA起声(ブレスド・アタック)は、息まじりの感じの起声です。合わさって振動している声帯が部分的で、声帯全体は合わさらず開いている時に生じます。 硬起声をやめて喉に負担をかけない発声法にしたいのに軟起声がうまくできない方はこの方法を用いると比較的容易に目的を達成できます。
この他に、圧迫起声という喉全体を締めて行う起声もあります。「うなり」ともいいますが、演歌や浪曲などで使われる起声です。
起声は発声トレーニングにとってとても重要な要素ですので、しっかり理解し、自分で自由にコントロールようになると良いでしょう。
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