2024 11,23 06:45 |
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2015 10,05 06:22 |
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◆発声のワンポイント解説◆ vol.017 2015.10.05号より
☆発声にまつわるわかりにくい用語・概念や発声エクセサイズのコツなど、 テーマを毎号ひとつ選んでワンポイント解説します☆ 発声練習の際、手始めに使われる音というとたいていの場合は母音です。どのボイストレーニングの本をみてもおよそ共通していますし、実際やりやすいものです。 発声練習でまず母音を使うのは、母音が発音の基本だから、という説明がよくされています。それは間違いありませんが、もう少し機能的な理由もあります。 母音とは、ことばを発音するときの音声の種類のひとつで、声帯のふるえを伴う有声音であり、かつある程度の時間、声を保持する持続音のことです。 そして舌・歯・唇または声門で息の通り道を、完全にも部分的にも瞬間的にも閉鎖せず、また息の通り道を狭くすることによる息の摩擦音を伴うこともない、というもののことです。 一方子音とは、舌・歯・唇または声門で息の通り道を、完全にまたは部分的に、かつ瞬間的に閉鎖して出す発音です。 従って子音の方が多くの部位を動かして複雑な動作をしており、母音の方は比較すると動かす部位も範囲も少なく動作も単純です。 動かす部位が多く複雑だとそれだけ脳の活動も複雑になりますので、子音の発声をしようとすると、ついつられて喉頭あたりの筋肉も一緒に活動させてしまうという脳の指令の混乱が起こります。 このような理由で子音の発声時には喉頭に余分な力が入ってしまうという現象が起こりやすくなります。 一方、母音であれば動きが単純なのでそのような混乱が起こりにくく喉頭に余分な力が入ることも少ない、というわけです。 ですので出だしの発声練習には母音が使いやすいのです。 さらに、日本語の母音というと「あ」「い」「う」「え」「お」ですが、実は母音の中でも発声が容易なものとそうでないものがあります。 母音のうち、舌の盛り上がりの位置が舌の前であるものを前舌母音、後であるものを後舌母音、その中間であるものを中舌母音と呼びます。 また母音発音時の舌の位置を高低で4つに分類し、最も高いものから狭母音・半狭母音・半広母音・広母音と呼びます。 舌のどの部分を盛り上げるにしても、もしくは口を開けるにしても、大きな範囲を動かしその位置を保持するのにはそれだけ力を使います。 力を使うとつられて喉頭に力が入りやすくなる理屈は子音と同じです。一番余分な力が入らないのはどちらにも寄らない中間位です。 というわけで比較的舌や顎を動かさず中間的な位置の母音というと半広母音の「え」もしくは「お」になります。 これが最も余分な力が入りにくい母音です。まず発声練習を始めるなら「え」または「お」からでしょう。 続けて「あ」「う」「い」ということになりますが、このあたりは人によって個人差がありそうです。 PR |
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