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2015 03,02 06:10 |
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◆発声のワンポイント解説◆ vol.003 2015.03.02号より
☆発声にまつわるわかりにくい用語・概念や発声エクセサイズのコツなど、テーマを毎号ひとつ選んでワンポイント解説します☆
過緊張発声とは、喉にぐっと力を入れて声を出している状態で、リキみ声という言い方で言われたりもします。ごく軽いものまで含めれば、ありふれてよくみられる現象です。そして声に過緊張が起こるタイミングと部位によって3種類のタイプに分けられます。
第一は声の出し始めのタイミングで声帯に力が入ってしまう状態。これは硬起声と呼ばれて、聞き手には硬いしゃべり方に聴こえます。第二は出し始めだけでなく声を出している間ずっと力が入っている状態です。この場合は大体ガラガラ声とかダミ声といわれるような声、あるいは苦しそうな声になります。ガラガラしたような声は粗ぞう声、力が入って苦しそうな声は努力声と呼ばれます。かすれ声になることも珍しくありません。第三は声帯だけでなくその周囲、または喉頭全体に力が入っている状態。この場合はこもったような声や詰まった苦しそうな声になります。喉詰め声ともいわれ、大体の場合、声量も小さめになります。3種類と書きましたが、それぞれは単独でみられるというよりは2種類または3種類が混ざってみられる場合も多いので、パターンとしては7通りあることになります。
何らかの疾患でこのような声になる場合もありますが、多くは声帯や喉頭の筋肉をうまくコントロールできなくて、または周囲が常に騒がしいなど環境が原因で、あるいはなんらかの理由で力を入れて声を出すことが習慣になってしまってこのような声になっています。第一と第二は力を入れて声を出すために声帯が滑らかに動かずカクカクとした動きになってしまった結果です。他に息の力が弱いためにそれを補ってしっかり声を出そうとしてリキんだ声になってしまう場合もあります。
第一の硬起声の方は世間でよく見かけます。若い女性には特によくみられますが、これでお困りの方は話すことをお仕事にされる方、印象を重視される立場の方を除けばほとんどいないでしょう。第二と第三でお困りの方は一定数いらっしゃると思います。
よく喉の力を抜け、といわれますが、それでできれば苦労はないと思われます。あくびーため息法とか、笑い声発声とか、いろいろな方法がありますが、発声フィジ・エクセでは喉頭のストレッチ+は行発声によりリキみの解消を図ります。
自主練習法は以下のリンクをご覧下さい。
またこのような声の方の発声指導法は以下のリンクをご覧下さい。
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2015 03,02 06:00 |
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気になるボイスコラム◆ vol.003 2015.03.02号より
☆声にこだわりを持つ筆者がこだわってお届けします☆
ビブラートが気になります。
ビブラートという用語はご存知でしょうか? 歌の中で声を長く伸ばす時にみられる声の揺れのことです。プロの歌手とか声楽家の方たちは大体これを意図的に入れることができるようです。オペラ歌手の方たちの場合は特に目立ちますね。そしてビブラートが入れられることが歌がうまいことのひとつの条件になっているみたいです。私たちもなんとなくそう認識しています。
そもそもビブラートってどうやってやるのでしょう。
ビブラートの厳密な定義は特にないようなのですが、音声生理学の新美成二先生が東京大学教授時代にされた御研究の喉頭ビデオをみたところでは、ビブラートを入れる方法には概ね三つあるように思います。第一は呼気によるコントロール。息を断続的に強く弱く強く弱く、と出すと声が揺れます。難しそうですが、実は息を一杯に吐いたあとさらに吐くと呼気筋が痙攣するように収縮するので、ちょっと練習するとできるようになります。腕に力を思い切り入れるとワナワナと震えますがあの感じですね。横隔膜ビブラートといわれたりするようですが、横隔膜を使わなくともできます。
第二は舌根の沈下。本格的なビブラートは喉頭前庭という声帯の上の空間を素早く広くしたり狭くすることで音に変化をつけているようです。そのためには喉頭蓋という喉の蓋のような部分を動かします。喉頭蓋は自身では動かないのですが、舌の根元を沈下させ、開いている喉頭蓋を押して少し閉じさせるようにします。少し閉じたところで舌の根元に力を入れると痙攣して喉頭蓋が振動しビブラートがかかります。舌の沈下は舌をぐっと下に下げるとできます。
第三は喉頭の下降。同じく喉頭蓋を使いますが、舌を下げるのではなく喉頭を下げ力をいれると喉頭が痙攣し喉頭前庭が振動します。あと第二と第三は下咽頭収縮筋も使っていると思いますが、ちょっと練習が難しそうなのでここでは割愛します。とはいってもどれもやっぱり練習が必要ですし、得手不得手もあると思います。私は第一と第二はできます。第三は喉頭下降まではできるのですが振動がうまくできません。
ところでビブラートは歌にとってどんな意味を持っているのでしょう?ビブラートができると歌の聞こえ方が良くなるのでしょうか?
音の揺れが耳にとって心地よいという聴覚心理学的な実験結果があるのかどうかはよくわかりませんでした。ただ確かにバイオリンなどの弦楽器でも、ハーモニカやフルートなど吹奏楽器でも音の揺れを出すようなテクニックがあります。ヒトは単調な刺激が続くとその刺激を情報として受け取らなくなってしまうそうです。これは認知心理学でも確かめられています。単にメロディをなぞるだけでは聴こえ方が単調で飽き足らないのかも知れません。そこからするとビブラートは聴こえ方に変化を持たせ聴く人を飽きさせないための良い方法ということになります。ビブラートには普通と違う発声だから珍しくて価値があるなどの単純な理由でない何か魅力があるのでしょう。
では当の歌手の方々はビブラートをどう捉えているのでしょうか。入れるものだと思ってとりあえず入れているのか、入れると歌にアクセントがつくと思って入れているのか、みんなに上手だと思われたくて入れているのか。まあおそらくは色々あるのでしょう。使えるが使わない信念の方もいらっしゃるという話です。
どの方法を使っているかはよく見ると実はわかったりします。注目すべきは喉仏の位置です。デビュー時からの入れ方の変遷を追って行けたら面白いかもしれません。歌によって方法を変えていたらなかなかのテクニシャンですね。これもひとつの歌の見どころではないでしょうか。歌手の方が何を考えて歌っているか想像を巡らせると尽きません。歌手の方のビブラートがとっても気になります。
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2015 03,01 15:52 |
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◆声のなんでもQA◆ vol.003 2015.03.02号より
☆お寄せいただいたご質問にすべてお答えします メルマガ購読者であればどなたでもどんな質問でもOKです☆ 【Q】発声フィジ・エクセは嚥下障害にも効くのでしょうか? 【A】発声には直接関連しませんがお答えします。一連の声量増加エクセサイズは誤嚥した際の咳嗽力強化に役立ちます。おそらくこれが最も嚥下障害に効果を発揮できるプログラムと思います。特に負荷ブローイングが有用でしょう。また気息声の軽減は誤嚥物の声門下への流入の防止および嚥下圧向上に役立ちます。 さて次には、喉頭筋ストレッチによる喉頭周辺の過緊張軽減が舌骨上筋群の収縮不足による喉頭挙上不全に効くことが期待されます。これは実例としては経験していますが、まだどの程度効くのかは確かめられていません。ただしこの場合はおそらく過緊張発声もありますので、発声エクセサイズと併用しながらになるでしょう。 もうひとつ咽頭収縮筋の収縮不足による咽頭クリアランスの低下に咽頭筋ストレッチが効くことが期待されますが、残念ながらこれはまだ成果は出ていません。試してはみていますが、今のところこれの効果は発声に限られています。 その他の嚥下障害の原因、嚥下反射生起遅延や輪状咽頭筋弛緩不全などに効果のありそうなテクニックは発声フィジ・エクセにはたぶんありません。大体こんなところと思われます。よろしければ用いてみて下さい。 |
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2015 02,21 14:48 |
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次号メルマガ vol.3 予告 ワンポイント解説「過緊張発声とは」 ボイスコラム「ビブラートが気になる」ほか。 発行日 2015年3月2日(月)、午前7時配信開始です。 ぜひご覧ください。 |
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2015 02,16 06:50 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol. 002 2015.02.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ ークロワッサン 2015年1月号 リンク → http://magazineworld.jp/croissant/croissant-892/ → http://longbreath.jp/about_longbreath → http://www.youtube.com/watch?v=hxT7jidev8g ロングブレスはひところ一世を風靡してその後賛否両論あるようですが、ダイエット方法としてはともかく、呼気筋トレーニングとしてはなかなか良いと思います。これのポイントはとにかく思いっきり力を入れながら息を吐くところで、もう吐けないと思ってからもう二押しぐらい力を入れるというのがいいですね。最大筋力での等張性運動に等尺性運動を組み合わせていることになるので、筋トレとしてはなかなか効果的です。回数も適切ですしお手軽ですので、声量のトレーニングとしてはお薦めです。痩せるかどうかまではわかりませんが…。 |
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2015 02,16 06:45 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol. 002 2015.02.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ ー2015年1月3日(土)配信 マイナビウーマン リンク→ http://woman.mynavi.jp/article/150103-67/ 筋トレは回復を考慮してやりましょうという記事。やればやるほどいいというわけではないのです。 つまり疲労を残したままトレーニングしても筋トレの効果は不充分であり、次のトレーニングは回復がピークに達する頃に行うのが最も効果的という、いわゆる超回復の理論に基づいた話で、ピークに至るまでがおよそ48時間〜なので毎日やらない方がいいということです。 実は発声フィジ・エクセのサイトにも既に同じ内容の記述があります。発声トレーニングも筋トレの一種ですから同じことが言えるわけですね。 リンク → http://physiexvoice.client.jp/kaisetsu22.html ただしこれは栄養状態によって変わりますのでご注意。回復を助ける栄養素を多くとっていればもっと早いサイクルでトレーニングを行っても大丈夫です。 |
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2015 02,16 06:40 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol. 002 2015.02.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ Watts CR ほか「The Effect of Stretch-and-Flow Voice Therapy on Measures of Vocal Function and Handicap」 ーJournal of Voice : 2014 Oct 11. リンク→ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25311595 ストレッチ&フロー発声療法というのは、日本ではほとんど知られていませんが、StoneとCasteelが推奨した、5段階のシチュエーションの異なるステップを使って適切な息の使い方を学習させ発声の問題を改善させようという発声訓練法です。今回はこれを少数例ながら週一回6週間行ったら発声機能にも社会的な不利益にも変化がみられたという報告です。大規模調査の前の予備的報告のようですが、考え方は発声フィジ・エクセとも共通しますので、大規模調査の報告が待たれますね。 |
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2015 02,16 06:20 |
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◆発声のワンポイント解説◆ vol.002 2015.02.16号より
☆発声にまつわるわかりにくい用語・概念や発声エクセサイズのコツなど、テーマを毎号ひとつ選んでワンポイント解説します☆
筋トレ=筋肉を鍛えること、というイメージですが、実は目的によってその中身は大きく異なりますので今回はその解説をします。
筋肉を鍛える方向性は大きく分けて三つ、第一は強い抵抗を押しのけて運動できること。これが典型的な筋トレのイメージでしょう。第二は運動のスピードが速くなること。短距離走とかタイムトライアル的なものはこれですね。第三は運動を長く続けられること。マラソンなどです。どれを鍛えたいかで方法も全く異なりますので、目的をはじめにはっきりさせておくことが必要です。それぞれの名称は筋力トレーニング、スピードトレーニング、持久力トレーニングということになります。
それでこれを発声に当てはめると、声量を上げることが目的の場合は、主に呼吸筋の筋力トレーニングが必要になります。狭い気道から一気に多量の呼気を出さねばなりませんので、イメージとしてはビーチボールの空気をギュッと押して空気を一気に出す感じです。これにはなかなか呼吸筋の力が要りますので、筋力トレーニングというわけです。声を長く出すことが目的の場合は、呼吸筋と喉頭筋の持久力トレーニングが必要になります。これはアクセルとブレーキを調節しながらゆっくり踏み続けるように呼気筋・吸気筋・喉頭筋の力を加減しながら入れ続けねばなりませんので、強い力は要らず持久力トレーニングが必要になります。スピードトレーニングは発声にはあまり必要なく、歌唱などの特殊な発声をしたい場合のみ関係します。
高齢者でも筋肉を鍛えることは可能なことが確かめられていて、特に中程度の力を出すことができて比較的疲れにくいタイプⅡaという筋肉を鍛えると増加できるといわれています。
筋力のトレーニングは負荷を中程度にして5回程度の運動が効果的。持久力のトレーニングは軽い負荷にして10回程度の運動にしますが、高齢者の場合は、同じ回数をやるにしても一回ごとに休憩をとり、疲労物質の蓄積を抑え、筋の回復を促すと良いでしょう。これにより血圧の上昇など高齢者で配慮すべきリスクも軽減できます。疲れを翌日に残すほど行うのは禁物です。
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2015 02,16 06:10 |
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◆気になるボイスコラム◆ vol.002 2015.02.16号より
☆声にこだわりを持つ筆者がこだわってお届けします☆ 声優平野綾さんの発声が気になります。 声優さんは声だけで色々なキャラクターになり切るプロの役者さんですから、なかなか難しいお仕事なのではないかと思います。絵と声が今ひとつ合っていなかったりするとお話も台無しになってしまいますから、プレッシャーも相当なことでしょう。 ところで以前テレビを見ていたら平野綾さんという声優さんが出ておられて、興味深いことをおっしゃっていました。平野さんは若い女性で地声も高めの感じなのですが、少年の役をやられることもあるそうです。 女性が少年の役を務めることは別段珍しくなく、ドラゴンボールの孫悟空役の野沢雅子さんとか、エヴァンゲリオンの碇シンジ役の緒方めぐみさんとか、古くは先代ドラえもんの大山のぶ代さんまで幾らでも例はあるようです。ドラえもんは少年ではなくロボットですが。これら少年の声優を務める方は地声が低めな方が多いようですね。実は音響学的には声変わり前の男子と女子の地声の高さに差はないのですが、実験をすると7〜8割の確率で男子か女子か聴き分けることができるそうです。ですから本当は声の高さが重要ではないのですが、できるだけ少年ぽく聞こえるように少年役は低めの声の方を選ぶのでしょう。 で平野さんですが、平野さんの声は高めな感じです。ですので少年の声を当てるときには喉頭を下に押し下げて発声する、とおっしゃっていました。下を向くのではありませんので念のため。なるほどと思いました。喉頭を押し下げると確かに声は低くなります。というのは発声は運動の一種ですので喉頭の筋肉を使います。筋肉を収縮させると運動が生じるのですが、収縮を上手にやらないと力が入りすぎて筋肉は過緊張になってしまいます。過緊張になると声帯は引っ張られますので声は高くなり、喉頭も上にあがってきます。このとき逆に喉頭を下げると今度は過緊張にならず声帯も緩みやすくなりますので、自然に声も低くなるのではないかと思います。喉頭を押し下げると喉頭から咽頭の空間が広くなるので反響音が低くなるということもありますね。ちなみに喉頭を下げるのでなく下を向いてしゃべっても声は低くなりますが、喉頭は圧迫されますし、顎の動きも阻害するので不自然なしゃべり方になってしまいます。プロの声優さんとしては不自然なしゃべりはNGですよね。 ところで喉頭を押し下げる方法には二つあって、ひとつは舌を平たくしてぐっと喉頭の方へ押し下げる方法。舌が喉頭を押すイメージです。もうひとつは喉頭だけをぐっと下げる方法。説明は難しいのですが、喉頭を下げる作用を持つ筋肉(胸骨甲状筋など)はちゃんと存在するので理論的にもできます。普通この筋肉だけを単独で動かすことがないのでピンと来ないと思いますが、これが喉頭を下げる筋肉だなとわかればあとは簡単。それだけに力を入れる練習をするとできるようになります。私もできます。 平野さんがどちらの方法を用いているのかまではわかりませんでした。しかしいずれにしても練習されて身につけたのでしょう。大したものだと思います。声優さんは皆さんこのようなことができるのでしょうか。プロの声優さんともなると他にもこのようなテクニックを色々と身につけているのでしょうか。見るチャンスはなかなかないでしょうが、平野綾さんの声の出し方がとっても気になります。 |
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2015 02,16 06:00 |
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◆声のなんでもQA◆ vol.002 2015.02.16号より ☆お寄せいただいたご質問にすべてお答えします メルマガ購読者であればどなたでもどんな質問でもOKです☆ 【Q】発声フィジ・エクセの自主練習はどのくらいやればいいのでしょうか 【A】発声フィジ・エクセではまずアセスメント、そしてプログラムを経てエクセサイズに入りますが、重要なのはまず少しでも声が変わることです。声が変わらない場合はウォームアップをもう一度やる、姿勢を変える、深呼吸してリラックスする、発声する音を変えるなど幾つかの方法や組み合わせを試してみて下さい。 声が変わったら、ここからが本当に本番の発声エクセサイズです。これを定着させるために繰り返して発声を反復します。反復発声回数は最高で50回を目安にして下さい。途中で休憩したり音を変えても構いません。ただし目標としない声が出てしまった場合には不成功ですので50回の内にはカウントしません。繰り返しているうちに疲れたりして当初の声がでなくなることも多くありますが、その場合は休憩しましょう。疲労を残すのは良くありません。目標とする声が50回に達したら終わりにします。ただし疲れたら50回に達しなくても終了しましょう。最初のうちは50回を目標とせず、まず10回程度にしておいて、容易にできるようになったら10回ずつ増やしていくのがいいと思います。 QAコーナーへのご質問をお待ちしております。 → http://physiexvoice.client.jp/mail.html TwitterからでもOKです → http://twitter.net/PhysiexVoice |
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2015 02,05 21:12 |
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次号メルマガvol.2の発行日は2月16日(月)です。
ワンポイント解説「筋トレで発声の何を鍛えるのか」、ボイスコラム「声優平野綾さんの発声が気になる」ほか。配信までお待ちください。 |
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2015 01,31 08:35 |
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◆発声のワンポイント解説◆ vol.001 2015.02.02号より ☆発声にまつわるわかりにくい用語・概念や発声エクセサイズのコツなど、テーマを毎号ひとつ選んでワンポイント解説します☆
手順はリンクを参照していただくとして、皆さんよくわからないご様子なのが、喉頭の下部側方を指でどのぐらい押すのかということです。 リンク→ http://physiexvoice.client.jp/kaisetsu23.html 筋を押すというのはどういうことかというと、 例えて言えば伸ばした輪ゴムを横から押して「く」のような形にしているということです。つまり横から押すことによって筋を伸ばしているのです。これは要するにストレッチの変形というわけです。ここの筋は構造上引っ張るような形でストレッチするのが難しいので、このような方法をとります。 ですから押せば押すほど筋は伸びることにはなるのですが、押しすぎると当然痛くなってしまいます。痛いと反射的に筋を硬くしてしまうので逆効果。つまり痛くない程度にできるだけ押すのがいいのです。自分で行う際には痛みを感じない程度に押せばいいのですが、他者に行う場合その加減を見極めるには、まず一度ちょっと押してどの程度行きそうか様子をみてから、ゆっくり押し始めます。で徐々に押していく感じにします。粘土を押していくようなイメージですね。それでおよそ行ける範囲の半分程度に来たら固定しましょう。そこまでの間でもちょっと引き気味な感じがみられたら少し緩めて下さい。指先で押すと痛くなるので指の腹を使ってできるだけ広い面が接触するように。特に爪があたったりしないように気をつけましょう。 押す際に頭部を回してやや横を向かせるのは、筋を緩ませるためです。首が正面を向いても真横を向いても筋は緊張しています。そのどちらでもない中間位が最も筋が緩んでいますので、首は斜め前向きの位置にしてストレッチしましょう。思いっきり回すのはかえって効きませんので気をつけて。 後は頭がグラグラしないよう反対側の手で支えておくとやりやすいでしょう。終わった後は少しマッサージをしておくと違和感が残らず良いと思います。ぜひ試してみて下さい。 |
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2015 01,31 08:32 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.001 2015.02.02号より リンク→ http://www.jvoice.org/article/S0892-1997(14)00125-8/abstract
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2015 01,31 08:26 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.001 2015.02.02号より リンク→ http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp/55/3/55_195/_article/-char/ja/ カラオケ後に声帯がどうなっているか、水分を補給したら違いがないか調査した論文。で、思ったより声帯は変化してなくて、水分も取った人の方がやや枯れなかったが、さほど差はなかったというちょっと残念な結果。カラオケ翌日に声が枯れてしまった経験は多くの人があるでしょうが、これはお酒が入ったり大音量下で喋ったりして喉に負担をかけていることが加わっているからで、純粋に歌だけだとそうでもないということでしょう。もちろん実験と実際場面では歌への気合いの入り方が違うという無意識下の条件差もありえます。 |
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2015 01,31 08:21 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.001 2015.02.02号より ー2014年11月18日放送 NHKあさイチ「代謝アップ&息切れ改善」 横隔膜は腹式呼吸を行う際に主に働く筋肉。これが有効に使えれば呼吸だけでなく腹式発声にも繋がるので発声にとても有利なのは間違いありません。ただ実際に使えるようにするのはなかなか難しく、特に高齢者にはハードルが高いですね。番組で紹介していたストレッチも番組内でちょっと厳しいといっていました。難しいときにはということで、代わりの呼吸法も同じ番組内で紹介していましたが、実はこれもちょっと高齢者には難易度高めでした。興味のある方はリンク先をご覧ください。 |
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2014 12,18 14:31 |
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◆気になるボイスコラム◆ vol.001 2015.02.02号より
☆声にこだわりを持つ筆者がこだわってお届けします☆ 【コラムその1】お年寄りの声が気になる ◇声の健康◇ お年寄りの声が気になります。 電話やラジオなど話し手が見えない状態で声を聞いた時、これは若い人の声だな、この人は年齢が高そうだな、とだいたいの想像はつきますね。言葉が不明瞭で入れ歯が合ってなさそうとか、話し方がゆっくりだからとかいうことでもわかりますが、そのあたりを除いて単なる「えーと」「はあ」などの声だけでも、年齢って結構想像できるものです。 お年寄りの声はなにが違うんでしょうか? 皆さんもだいたいお分かりと思いますが、お年寄りの声はかすれてるとか、ガラガラしてるとか、声が全体に低いといった感じになりやすいようです。それを私たちは経験から知っていて、そのような声を聴くと「お年寄りかな?」と思ったりするわけです。 芝居などでお年寄りの声をマネしたいなら、低くかすれた声を出すとそれらしく聞こえます。 さて、ではなぜお年寄りはそのような声になるのでしょう? 声を出すときにはまず喉にある声帯という左右対称の門みたいな器官がピッタリ閉じます。そしてその隙間を息が通ってその勢いで声帯が振動すると音が出て声になります。声がかすれるのは声帯に隙間が開いてしまっているためです。なぜ隙間が開くかというと、年をとると顔にしわがよるように声帯にもしわがよります。それで隙間ができるんですね。声が低くなるのは皮膚がたるむように声帯もたるむため。ゆるんで音が低くなるのは弦楽器と同じです。ガラガラするのは声帯がたるんで出にくくなっている声を無理に出そうとするためといったところでしょうか。他にホルモンとかありますが、だいたいこんなことが考えられます。 では声の老化を防ぎ、若々しい声でいることはできるでしょうか。 理論的にはできると思います。今いろんなアンチエイジング法がありますね。小じわを防ぐなんてのもよく耳にします。あれが使えそうです。要はストレッチです。ストレッチでたるみを防ぎ、張りのある声帯を維持する。声帯は直接マッサージやストレッチはできませんが、高い声低い声を繰り返し出すことによりそれと同じことができます。リンクの「嗄声・過緊張発声の解消:ピッチ変化による声帯ストレッチ」http://physiexvoice.client.jp/kaisetsu24.html を見ていただけると良いでしょう。 でも本当にそれでうまく行くかどうかはわかりません。声のアンチエイジングの研究も一部でなされているようですが、まだ途上です。お年寄りでも、声がかすれたりガラガラしていない、若々しい声の人がいますが、そんな方たちはどんな生活をしているのか? 普段どんな風に声を使っているのか?どんな習慣を持っているのか? 根掘り葉ほり訊きたくなってうずうずしまいます。そんなお年寄りの声がとっても気になります。 |
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2014 12,17 15:47 |
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◆声のなんでもQA◆ vol.001 2015.02.02号より
☆お寄せいただいたご質問にすべてお答えします
メルマガ購読者であればどなたでもどんな質問でもOKです☆
【Q】発声フィジカル・エクセサイズは、どのような人にも効くのでしょうか?【A】実施すると何がしかの効果はほとんどの方にみられます。声が少し大きくなったとか、少しかすれなくなったとか、出しやすくなったとかですね。物理的な喉頭の疾患がある場合を除けば、原因もあまり問いません。もちろん種々のトライアルや組み合わせの工夫は必要です。
ただし難しいのはその効果を持続させることです。多くの場合は効果があるのは直後だけで、すぐに元に戻ってしまいます。効果時間を伸ばすためには良い状態の声を何度も再現してその状態を体に覚えこませるようにすることです。それによって定着させることができます。ただし往々にしてその場でまた繰り返してもうまくいきません。これは喉などが疲れてしまっているためで、このまま何度頑張ってもいい結果はでません。とりあえず休息をしっかりとってまた再開してみましょう。休息をとっても再現できなければ、機会を改めましょう。
ただ原因によって効きやすい方法はあると思います。今後チェックリストかフローチャートで効きやすい方法を自動的にチョイスできるような方式を作っていきたいと考えています。
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