2024 11,23 11:11 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2015 12,07 06:22 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.021 2015.12.07号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Multidimensional Analysis on the Effect of Vocal Function Exercises on Aged Vocal Fold Atrophy」 Mami Kaneko, Shigeru Hirano, Ichiro Tateya, ほか Department of Otolaryngology - Head and Neck Surgery, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan ほか Journal of Voice Vol 29, Issue 5, 2015, p638-644 声帯萎縮を持つ65〜81歳の16名に発声機能エクセサイズを実施、65〜85歳の6名の過去データと比較したという研究。 結果、声帯そのものには変化はみられなかったものの、声質や最大発声時間および自己評価に改善がみられたとのこと。 著者らは発声の筋機能を改善することで声の改善ができた、と結論づけています。 これは重要な報告です。高齢者では声帯萎縮がどんどん起こってきて声がかすれたり出しにくくなるのです。 声帯萎縮そのものはトレーニングでは変わらないのですが、周囲の筋や呼吸筋を鍛えることで声を変えられることをこの研究では示しています。 発声フィジカル・エクセサイズも基本的に同じ考え方に基づいています。あとはやりやすさの問題でしょう。 PR |
|
2015 11,16 15:04 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.020 2015.11.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Classroom Noise and Teachers' Voice Production」 Leena M. Rantala, Suvi Hakala, Sofia Holmqvist, ほか School of Social Sciences and Humanities, University of Tampere, Finland ほか Journal of Speech, Language, and Hearing Research, Vol 58, 2015, 1397-1406. 32人の女性教師と8人の男性教師を対象に教室のノイズと教師の声の特徴の関係を分析した研究。 結果、教室の騒がしさは教師の声に影響し、教室が騒がしい環境で働く教師は習慣的に大声で話す傾向がみられた、とのことです。 騒がしい環境で声が大きくなるのはロンバール効果といいます。発声フィジ・エクセでもロンバール効果を利用した声量増加法を推奨しています。 ロンバール効果を反復することで無意識に呼吸筋が鍛えられ、普段から声が大きくなる可能性があるからです。この研究結果もそれを支持するものと考えられます。 |
|
2015 11,16 05:04 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.020 2015.11.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 2015年09月24日(木)放送 NHK きょうの健康 運動で健康「呼吸筋を鍛えよう」 年齢と共に呼吸筋が衰え、呼吸が浅くなったり、少し動いただけで息苦しくなったりする状態を改善する方法として呼吸筋トレーニングが紹介されていました。 呼吸筋を鍛えることで全身に酸素が十分に行き渡り、「集中力が高まる」「疲れにくくなる」「病気を抱えている人は急変が起こりにくくなる」といった効果がある、とのことです。 ちょっと簡単すぎる方法ですが、重力や抵抗を利用しているので、ちゃんと負荷運動になっています。 まずこの辺から始めて、徐々に負荷を大きくしていくというのも入りやすくていいかもしれません。 |
|
2015 11,02 07:34 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.019 2015.11.02より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Voice Disorders in Teachers: Clinical, Videolaryngoscopical, and Vocal Aspects」 Eny Regina Bóia Neves Pereira, Elaine Lara Mendes Tavares, Regina Helena Garcia Martins Journal of Voice Vol 29, Issue 5, 2015, p564-571 90名の教師と90名の一般人に声の症状・労働条件を訊き、ビデオ内視鏡で喉頭状態を調査したという研究。 結果、両群で声の症状の発生率に大きな差はなかったが、教師では欠勤が多かったとのことでした。 学校の先生はしゃべるお仕事ですから、声が充分出なければ仕事にならないのは当然です。 出勤すれば無理にでも声を使ってしまうので、欠勤せざるをえないというのは本当に辛いですね。 大切なお休みをこんなことで費やしてしまわないためにも、声が悪くならないような予防策の啓発と普及が特に学校の先生には不可欠でしょう。 |
|
2015 11,02 07:31 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.019 2015.11.02号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Voice Problems in New Zealand Teachers: A National Survey」 Sylvia H. de S. Leão, Jennifer M. Oates, Suzanne C. Purdy, ほか Journal of Voice Vol 29, Issue 5, 2015, p645.e1–645.e13 ニュージーランドの教師1,879名に声の症状の有無や対応法などを調査したところ、33.2%が声の問題を経験しており、うち30%が回復に1週間以上要し、約28%が3日以上休んでいたとのこと。 特に女性は回復に時間を要し、より多くの休みを取っていたそうです。しかしその中で声の相談に訪れた者は22.5%に過ぎなかたようです。 こちらはニュージーランドの教師で調査した研究です。やはり多くの休みをとっていますが、特に女性に多く、しかも長引いているとのこと。 専門機関にも5人にひとり程度しかかかっておらず、声の健康対策はまだまだのようです。 どんな職業でも健康維持はとても大切なことですが、教師などの専門職ではなおさらです。職業病などと言って片付けず、国を挙げての対策が必要でしょう。 |
|
2015 10,19 02:54 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.018 2015.10.19号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Multidimensional Voice Data on Participants With Perceptually Normal Voices From Ages 60 to 80: A Preliminary Acoustic Reference for the Elderly Population」 Natalie Schaeffer, Melissa Knudsen, Ashley Small Journal of Voice Vol 29, Issue 5, 2015, p631-637 60〜80歳台50名の音声をKayPENTAXで多次元的に分析、20〜30歳台の50名の声と比較したという研究。 結果、平均的揺らぎ、シマー、ノイズ/倍音比が高齢群では有意に高かったとのこと。これらは今後高齢者の基準データに使えるだろうと著者らは結んでいます。 要するに高齢者ではかすれ声やガラガラ声が多かったということです。老化のため声帯にシワが寄ったり萎縮が生じたりするのでこのような声になるのは必然です。 ただ高齢者の場合、標準よりもかすれ声やガラガラ声がひどいかどうかは確かに知りたいところですが、個人差はどうなんでしょうか。 その声は標準でも現実的に支障があればやはり問題と判断せざるを得ないのではないかと思うのですがどうでしょうか。 |
|
2015 10,19 02:52 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.018 2015.10.19号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Temporal Variables in Voice Therapy」 Marc De Bodt, Tine Patteeuw, Athenais Versele Journal of Voice Vol 29, Issue 5, 2015, p611-617 93のPubMed文献から音声治療のデータを抽出、分析したという研究。 結果、北アメリカではセッション平均が12.52回で、対面時間が12.15時間、平均7.62週であったのに対し、ヨーロッパではセッション平均10.99回、対面時間が7.68時間、平均10.12週だった、とのこと。 北アメリカの方が頻回で期間が短いのは習慣や健康保険のルール、患者のコンプライアンスなどの要因が考えられるのではないかと結ばれています。 米国では健康保険がおよそ8週で打ち切られてしまうので、この期間内で終了するようプログラムが作られているというのはよく言われる話です。 これはそれを如実に表しているデータですね。早く終わった方が良さそうにも思えますが、定着率は大丈夫なんでしょうか。 急いだ分だけ再発してしまいやすくないか、そこはちょっと気になります。 |
|
2015 10,05 06:28 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.017 2015.10.05号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します NHK Eテレ きょうの健康 筋肉を強くしよう「筋肉増強栄養学」 2015年09月02日放送 筋肉を増やすには通常の必要量よりも1.2~1.5倍ほど多くのタンパク質をとる必要があり、 炭水化物中心の食事になってしまっている高齢者や、過度の食事制限をしている女性ではタンパク質が不足して筋肉は一層減少してしまいがちとのこと。 健康を保つには、メニューを工夫して、積極的にタンパク質やビタミンDを摂取し筋肉をつけるようにすると良いとのことです。 筋肉は落ちるとまたつけるのに時間がかかりますし、そもそも筋肉の材料が足りなければつくものもつきません。 近年は闇雲な食事制限よりも炭水化物の摂取を控えてタンパク質等は減らさない糖質制限ダイエットやローカーボ食が広まってきています。 タンパク質は通常より多く摂らないと筋肉はついてこないことをしっかり覚えておきましょう。 |
|
2015 10,05 06:25 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.017 2015.10.05号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Effects of Age, Sex, and Body Position on Orofacial Muscle Tone in Healthy Adults」 Angela M. Dietsch, Heather M. Clark, Jessica N. Steiner ほか Journal of Speech, Language, and Hearing Research Vol. 58 August, 2015, p1145-1150 40名の健康な成人の頬・咬筋・舌・頭部などの軟部組織の硬度を測定したという研究。結果、軟部組織の硬度は部位によって異なり一貫性はなかったとのこと。 しかし一方高齢者では全体に硬い傾向がみられ、今後のデータ集積が大切と著者らは述べています。 顔面の筋緊張の異常の識別を容易にするため軟部組織の硬度を調べたというちょっと珍しい研究です。 身体のポジションによって硬さが変わらないかも調べていますが、はっきりした傾向はなかったようで残念でした。 能力との相関などが出れば役立つことも多いでしょう。今後が期待されます。 |
|
2015 09,21 05:58 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.016 2015.09.21号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します NHK Eテレ きょうの健康 筋肉を強くしよう「筋肉って何?」 2015年08月31日放送 先日NHKの「きょうの健康」で筋肉についての最新知識の特集がありました。 重要な番組のポイントは、1)筋肉量は齢と共に減り70歳代では20歳代の4割程度に減少、 2)30~50歳代頃にあまり運動しないと筋肉が急激に減少、 3)高齢者では筋肉の量が多いほど長生きで生存率に3倍程度の開き、4)運動や適切な食事で生存率を伸ばせる、というところです。 筋肉は20歳代から減っていきます。気がつきにくいのですが、声も何もしなければ衰えていきます。 30~50歳代頃にトレーニングしておけば、声も保てますし、長生きもできて一石二鳥ではないでしょか。 |
|
2015 09,21 05:54 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.016 2015.09.21号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ NHK Eテレ きょうの健康 筋肉を強くしよう「サルコペニアを防ぐ」 2015年09月01日放送 トピックス016-1の続きです。最近健康関連でサルコペニアという言葉がよく使われるようになりました。サルコペニアとは加齢や生活習慣によって、筋肉が急激に減ってしまう状態です。 番組のポイントは、1)サルコペニアになると転倒・骨折しやすく死亡率も上昇、2)若い人にもサルコペニア予備群がいる、 3)サルコペニア予備群は、やせている75歳以上の高齢者・メタボで脚が細い人・若い女性、 4)サルコペニアのチェックは、横断歩道を渡りきれるか、手すりにつかまらず階段を上がれるか、ペットボトルのキャップを開けられるか、です。 若い女性はダイエットをしていたりして筋肉が少なく、将来サルコペニアになりやすいのだそうです。 運動に縁遠いメタボ傾向の中年男性も同様。発声トレーニングを行っておけば長生きもできて一石二鳥です。 |
|
2015 09,07 11:51 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.015 2015.09.07号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「 Measurement of Voice Quality, Anxiety and Depression Symptoms After Speech Therapy」 Chenia Caldeira Martinez, Mauriceia Cassol Journal of Voice Vol 29, Issue 4, 2015, p446-449 発声障害外来患者68名に音声治療の前後で不安・抑うつ状態を測定したという研究。 結果、音声治療の前後で不安・抑うつ尺度は有意に変化しており、著者らは声の改善は不安・抑うつの軽減に有効ではないかとしています。 不安・抑うつが何に起因して出ていたかが重要ですが、病院に来るぐらい声を気にしている方々ですから声が改善すれば心の負担もひとつ軽くなることでしょう。 もちろん不安・抑うつがある人は皆発声練習をしましょうということではありません。声の問題はそれだけ心理面にも影を落とすということです。 |
|
2015 09,07 11:46 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.015 2015.09.07号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「 Occupational Vocal Health of Elite Sports Coaches: An Exploratory Pilot Study of Football Coaches 」 Katie L. Buckley, Paul D. O'Halloran, Jennifer M. Oates Journal of Voice Vol 29, Issue 4, 2015, p476-483 オーストラリアのプロサッカーのコーチ12名に、音声・音響測定・インタビュー・音声症状アンケートを行ったというもの。 結果、全員が業務により声に負荷がかかっていると感じているが、特にサポートは行っていないとのことでした。 声を酷使する仕事は色々あると思いますが、プロスポーツコーチもそのひとつといえるでしょう。 職業人が健康管理をしっかり行うことは個人として当然のこと。またも雇用側もそのように配慮すべきですが、声の衛生もプロであるならば健康管理のひとつとして意識すべき事項ということです。 |
|
2015 08,17 07:56 |
|
「The Effect of Voice Ambulatory Biofeedback on the Daily Performance and Retention of a Modified Vocal Motor Behavior in Participants With Normal Voices」
Jarrad H. Van Stan, Daryush D. Mehta, and Robert E. Hillman Journal of Speech, Language, and Hearing Research Vol. 58 June, 2015, p713-721 6名の被験者に4日間KayPENTAX歩行発声モニターをつけてもらい日常音声を測定したという研究。 結果、モニターをつけた日は平均4.4dB声量増加がみられたが、モニターを外すと元のレベルに戻ってしまったとのこと。著者らはより革新的なアプローチが必要だろうとしています。 モニターがあると意識するのでつい声が大きくなるのだろうと思われます。 今回は数日間のみしか行っていないので元に戻ってしまったようですが、もっと長い時間つけ続ければ筋肉も鍛えられますし習慣化する可能性もあります。 やってみると意外にうまく定着するかもしれません。 |
|
2015 08,17 07:53 |
|
「Results of Early Versus Intermediate or Delayed Voice Therapy in Patients With Unilateral Vocal Fold Paralysis: Our Experience in 171 Patients」
F. Mattioli, M. Menichetti, G. Bergamini, G. Molteni ほか Journal of Voice Vol 29 Issue 4, 2015, p455-458 一側声帯麻痺患者171人を、発声トレーニング発症4週間以内開始群・発症8週間以降開始群・中間群に分け改善状況を調査した研究。 結果、改善がみられたのは4週以内群の65%、中間群の61%、8週以降群の56%であったとのこと。やはり早期の開始が重要と著者らは述べています。 問題が起こったら早期の解決が望ましいのはすべての事柄に共通して言えることのように思われますが、それにしても逆に4週間以内と8週以降の治療成績の差が10%未満しかないことの方が驚きです。 これではそれほど早期開始を推奨することにならないかもしれません。ただ8週以降といっても8週め開始と24週め開始が同じとは思えませんし、それが1年後開始なら尚更でしょう。 逆に1週め開始と4週め開始も違うかもしれません。ここはもう少し詳しい分析が欲しいところです。 |
|
2015 08,03 07:36 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.013 2015.08.03号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します Respiratory and Acoustical Differences Between Belt and Neutral Style of Singing Johan Sundberg, Margareta Thalén Journal of Voice Vol 29, Issue 4, 2015, p418-425 過緊張発声の喉頭触診法に信頼性と妥当性があるかどうかMEDLINEやScienceDirectなど五つのデータベースから文献を洗い出し検討した研究。結果、喉頭触診法はターゲットとなる部位や方法・判定法などでかなりばらつきがあり、妥当性・信頼性という点で不足があったとのこと。今後の研究の進展が期待される、と結ばれています。 こういう徒手的なテクニックはどうしても実施者によってばらつきが出てしまい、判断も主観に頼らざるを得ませんので、こういう統計的な検討を行ってしまうと問題ばかりが浮き出てしまいます。徒手的なテクニックに信頼性や妥当性を求めようというのはそもそも性質上無理な話。有用な面があることに疑いはありませんので、もっと違う方法で活用法を示してもらいたいものです。 |
|
2015 08,03 07:32 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.013 2015.08.03号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ Review on Laryngeal Palpation Methods in Muscle Tension Dysphonia: Validity and Reliability Issues Seyyedeh Maryam Khoddami, Noureddin Nakhostin Ansari, Shohreh Jalaie Journal of Voice July 2015 Vol 29, Issue 4, p459-468 6名の女性歌手にベルトスタイルと非ベルトスタイルで歌ってもらい、呼吸状態や音響特徴を分析した研究。結果、ベルトスタイルの方が声は大きかったが、呼吸パターンに差はなかったとのこと。ここからベルトスタイルはより強い声門閉鎖を生じさせていると考えられたとのことです。 お話としては面白いのですが、この6名の女性歌手の皆さんは全員普段ベルトスタイルで歌われているとのこと。となるとプラシーポ効果が混入する可能性が出てしまいますね。つまりこれは非ベルトスタイルと比較した実験だと本人が分かってしまうので、無意識にベルトスタイル応援してしまっている可能性を否定できません。そうでなくとも慣れているスタイルの方が力が発揮しやすいということはあるでしょう。ぜひ普段が非ベルトスタイルの方のデータを混ぜるとよろしいでしょう。 |
|
2015 07,20 03:40 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.012 2015.07.20号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 南 和彦ほか「チューブ発声法による声帯振動への影響」 音声言語医学 56巻 2号, 2015, p180-185 チューブ発声時の声帯振動を電子スコープで観察したところ、声帯振幅が増大する傾向がみられた、という報告。 チューブ発声法は細く長い管をくわえながら発声する練習法です。自分で簡便に練習でき、基本的にどんな声の問題にも適応があるとされているので随分とお得な方法なのですが、理屈が明らかでなく今ひとつ広まっていません。おそらくは声の配置法と同じような感じで効くイメージトレーニング法のひとつと思われますが、道具があるぶん使いやすいのではないでしょうか。試してみる価値は充分あると思います。 |
|
2015 07,20 03:38 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.012 2015.07.20号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します Brett R. Myers, Eileen M. Finnegan 「The Effects of Articulation on the Perceived Loudness of the Projected Voice」 Journal of Voice Vol 29, Issue 3, 2015, p390.e9–390.e15 20人の大学院生に普通の発音・不明瞭な発音・オーバーな発音のフレーズを聴かせたところ、フレーズの明瞭度が増すと共に声量も増したと判断した者が多かったという研究。ここから発声だけでなく発音練習も結構大事なのではないかと著者らは結論づけています。 まあはっきり聞こえたから大きい声と錯覚したのでは、という気もしますが、滑舌など発音練習はしておいて損はありません。何より発音練習は発声練習より簡単です。しかもやれば誰でもちゃんと上手になります。錯覚かもしれませんが手っ取り早く聴き映えを良くするにはお薦めの方法です。 |
|
2015 07,06 15:58 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.011 2015.07.06号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します ムック編集部 (編), 比嘉 一雄 (監) エイムックシリーズ 「自重筋トレ 100の基本」[Kindle版] 自重筋トレとはマシンやトレーニング器具を使わず、自分の体重を負荷として行うトレーニング方法です。利点はいつでもどこでもできること。代表的なものは腕立て伏せや腹筋運動ですが、実は多様なやり方があり、この本をみれば自分にあった方法を選べます。このムック本はコンビニでもまだよく見かけますが、今回Kindle版が出てより便利になったようです。発声トレーニングに使えるやり方もありますので、機会があれば一度見てみてはいかがでしょうか。 |
|
2015 07,06 15:57 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.011 2015.07.06号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します Nikolaos Spantideas ほか「Voice Disorders in the General Greek Population and in Patients With Laryngopharyngeal Reflux. Prevalence and Risk Factors」 Journal of voice Vol 29, Issue 3, 2015, p389.e27–389.e32 340人のギリシャ人に声の問題を感じているかアンケート調査した研究。結果、一般人では38.5%、胃食道逆流症患者では90.6%が声の問題を感じており、いずれも喫煙と飲酒を習慣的に繰り返している者であったとのことでした。 胃食道逆流症は胃液などが食道や咽頭に逆流し粘膜を刺激することによって起こる胸やけやみぞおち・喉の痛み・喉の違和感などが主な症状の疾患です。声帯粘膜にも炎症が生じ声の問題が起こることがあるといわれています。最近この病気に悩まされる人が増えてきたことから日本でも注目されていますが、90.6%というのはかなりの高率ですね。頻繁な喫煙と飲酒をしていて症状に心当たりのある方には耳鼻科の受診をお薦めします。 |
|
2015 06,15 15:28 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.010 2015.06.15号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 2015年02月18日放送 NHK ためしてガッテン スタティック(静的)ストレッチには、筋の柔軟性を高めると同時に筋緊張を低下させ筋をリラックスさせる効果があります。従ってこれをやりすぎるとリラックスしすぎて力が入りにくくなる、ということがNHKためしてガッテンで紹介されていました。 もちろん一時的なことですのですぐに回復はしますが、ストレッチ直後にベストな筋力は発揮しにくいというのは本当です。番組ではそれを防ぐために運動の中で筋をストレッチするダイナミックストレッチを薦めていました。他にもスタティックストレッチをして少しインターバルを取る方法、スタティックストレッチをしてからダイナミックストレッチに移る方法、と幾つか工夫がありえます。発声フィジ・エクセでは中心的なテクニックとしてストレッチを用いていますので、この辺りもう少し工夫が必要だろうと考えています。 |
|
2015 06,15 15:25 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.010 2015.06.15号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します Haewon Byeon「Relationships Among Smoking, Organic, and Functional Voice Disorders in Korean General Population」 journal of voice Vol 29 Issue 3, 2015,p312-316 喫煙と声の障害の関係を検討するために韓国の成人男性3,422人と女性4,519人に、年齢・性別・教育レベル・職業・収入・飲酒・喫煙歴と発声・喉頭の状態などを調査した研究です。結果、喫煙者には器質性の音声障害が多い傾向がみられたが、機能的音声障害には関連していなかったとのことです。 器質性の音声障害とはポリープとか癌など喉の病気による発声障害で、機能的音声障害とは声の出し方が悪くて起こる発声障害です。喫煙と発声の関係はいまひとつはっきりしていないのですが、少なくとも喉の病気を引き起こしやすくはなりそうです。喫煙者の方、ご注意下さい。 |
|
2015 06,01 11:05 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.009 2015.06.01号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 木場克己 「『体幹』を鍛えるとなぜいいのか?」 PHP文庫 最近体幹トレーニングが流行っているようです。体幹とは胴体部分のことで、体を支える深層筋と動かす表層筋から成り、そのふたつを鍛えることで、姿勢の改善や腰痛・肩こりの軽減、基礎代謝アップが期待できるとのことです。 体幹トレーニングといっても大抵の本では腹筋トレーニングが盛んに推奨されていて、その点でいえば新しいというよりは再発見という感じですね。この本でもドローインと呼んで腹式呼吸を推奨しているようですが、要は腹式呼吸をしながら日常生活を送ることで腹筋など体幹のトレーニングになるということのようです。腹式呼吸を基礎におくやり方はロングブレスと似ていますね。腹式呼吸の促進は発声にも役立ちますのでやってみるのも良いかもしれません。 |
|
2015 06,01 11:03 |
|
◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.009 2015.06.01号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「How Do Laryngeal and Respiratory Functions Contribute to Differentiate Actors/Actresses and Untrained Voices?」 Suely Master, Marco Guzman, Maria Josefina Azócar, ほか Journal of Voice Vol 29, Issue 3, 2015, p333-345 20名のプロの俳優と20名の発声トレーニングを受けていない者の喉頭に電気グロトグラフィー等をつけて測定し比較したという研究です。結果、両者では吸気流の持続時間や吸気・呼気流量などの呼吸関連の能力が大きく異なっていたとのことでした。 つまりプロと素人の差の多くは呼吸にあるということです。とすると声を鍛えるなら最初から呼吸筋を主にすればいいということになるのかもしれません。発声フィジ・エクセにとっても重要な知見です。 |
|
忍者ブログ [PR] |