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2018 04,02 07:13 |
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◆最新声文献 vol.055より
「Speaking and Nonspeaking Voice Professionals: Who Has the Better Voice?」 Chandala Chitguppi, Anoop Raj, Ravi Meherほか Maulana Azad Medical College Journal of Voice Vol 32 Issue 1, 2018 50名の喋るプロと50名歌うプロの喉頭をビデオ撮影して音響分析し、 差があるかどうか調べた研究。 結果、喉頭所見には差はなかったが、 音響分析では、ほとんどのパラメータで喋るプロが有意に高かったとのこと。 喋るプロに声の使い過ぎの影響が出やすいことになり、 今後さらに調査を進めていきたいとのことです。 歌と喋りはどちらも発声で同じなのですが、 差がみられたとのことで、 ちょっとその理由は思い当たりません。 この種の研究はあまりなされてませんし、 続報を待ちたいところです。 PR |
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2018 01,08 11:35 |
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◆最新声文献 vol.054より
「Prevalence and Occupation of Patients Presenting With Dysphonia in the United States」 Michael S. Benninger, Chantal E. Holy, Paul C. Brysonほか Journal of Voice September Vol 31 Issue 5, 2017, p594-600 2008〜2012年の1億4,670万人分のデータベースを解析、 アメリカ合衆国における発声障害の有病率を推定した、という研究。 結果、急性喉頭炎は人口の1.3%〜1.7%。 喉頭の悪性腫瘍は高齢者で多かった。 急性喉頭炎は若者に多かった。 喉頭の良性腫瘍はサービス業で多く一般の2.6倍。 喉頭の悪性腫瘍は製造業で多く一般の1.4倍。 喉頭疾患は年齢や職業と関連が深い、 というのがその結論。 ごもっとも。 率直いえば、そんな感想です。 長生きすれば、がんは自然にできてくる。 高齢者に多いのは当然かなあ。 声を無理に使うと起こる急性喉頭炎。 若者は無茶するから多そうです。 腫瘍は声の使いすぎでも起こりやすい。 サービス業はなるほどという感じ。 ただ製造業はわかりません。 機械音が騒がしいとか? ま、とりあえず、 こういうビッグデータ解析はもっともっと進むでしょう。 これから、いろんなことが明らかになっていくと思います。 |
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2017 11,14 06:49 |
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◆最新声文献 vol.053より
「Comparison of Voice Handicap Index Scores Between Female Students of Speech Therapy and Other Health Professions」 Dionysios Tafiadis, Spyridon K. Chronopoulos, Vassiliki Siafaka ほか Department of Speech & Language Therapy, Technological Educational Institute of Epirus, Ioannina, Greece ほか Journal of Voice September Vol 31 Issue 5, 2017, p583-588 18歳から31歳のギリシャの言語聴覚士学校の女子学生100名と、 健康関連分野の女子学生100名のVHIを比較した研究。 喉頭・呼吸器系疾患等の既往歴がないことが条件です。 結果、言語聴覚士学校の学生は有意にVHIの点数が高かった、 おそらく言語聴覚士学校の学生は声を使う機会が多く、 それで点が高くなったのかなあ、ってのが著者らの結論。 VHIは自分の声をどう思うか、というアンケート。 VHIの点が高いってのは、 将来、音声疾患になる確率が高いってこと。 言語聴覚士学校の女子学生は、 声の衛生プログラムを遵守しなさいよ、 って著者らは言ってます。 そうですねえ。 個人的な経験ですが、 割と言語聴覚士学校には、 コミュニケーションにコンプレックスを持っている学生が集まりやすい、 そんな気がしています。 コンプレックスがあるから、声やコミュニケーションに興味を持つ。 それはそれでいいと思うんですけど、 そんな学生だとVHIは、高くなりますよねえ。 実はそんな要因があるのかも。 あと講義で声に注目しろって言われるから、 必要以上に声に敏感になっっちゃった、ってのもありえます。 声を使う機会が多いってのはどうかなあ。 この辺、音響データも欲しいですよねえ。 |
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2017 10,02 07:32 |
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◆最新声文献 vol.052より
「Aerobic Exercise as a Warm-up for Singing: Acoustic Impacts」 Monica A. McHenry, Joseph Evans New York Medical College, Valhalla, New York Journal of Voice July 2017 Vol 31, Issue 4, p438-441 対象はボーカル・アカデミーの学生22名。 30分のエアロビの前と後に「星条旗(アメリカ国歌)」を歌わせた、 それで声量・ビブラート率・規則性が変化したか比べた、って研究。 結果、呼吸能力は変わったが、発声はほとんど変わらずだった、 歌唱は、呼吸器系・喉頭系・共鳴系のバランスで成り立つからねえ、 呼吸だけじゃないわねえ、 てな感じで著者らは結論づけてます。 まあ、そりゃそうです。 うまく歌うには、 声帯の微妙な調節が要るし、 声道での共鳴も要る。 呼吸だけ強くなっても、 歌がうまくはならんでしょう。 じゃあ歌に呼吸のウォームアップは必要ないね? いえいえ、それは早計です。 だって、そもそもエアロビは、 有酸素運動ではあるものの、 呼吸筋を鍛えるトレーニングじゃあありません。 ついでに鍛えられることはあっても、 主目的じゃないんです。 これを研究方法として選んだこと自体が、 あまりいいチョイスじゃなかったですねえ。 これが呼気筋の負荷運動トレーニングだったら? 結果が違った可能性は充分あるんじゃないかなあ。 それと測定項目と測定法。 ビブラートを測ってますが、 呼気ビブラートじゃないと、 呼吸の直接的影響はありません。 呼気ビブラートは初心者向き。 音楽学校の学生さんはあまり使わないかもしれません。 だったら差が出ないのは当然かも。 それと、声量の測定は歌の一部を切り取って比較してますが、 それ、差が出にくい場所だったかもしれません。 息継ぎの場所とか、曲の流れによってはありえます。 そもそも音楽学校の学生さん、 普段から呼吸筋が鍛えられていて、 エアロビ程度では差が生まれなかったって可能性、 これすら否定できないんじゃないかなあ。 比較対象になる一般人グループ、 それをもう一つ、作っとけば万全だった、惜しかった。 ということで、結果が違う可能性、まだまだ充分ありえます。 呼吸ウォームアップを軽視するのはまだ早い。 早合点はいけませんよ。 |
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2017 09,04 07:28 |
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◆最新声文献 【051】唇トリル・舌トリル練習で8割が声門ポリープ手術を回避
「Treatment for Vocal Polyps: Lips and Tongue Trill 」 Daniela de Vasconcelos, Adriana de Oliveira Camargo Gomes, Cláudia Marina Tavares de Araújo Clinical Hospital, Federal University of Pernambuco, Brazil Journal of Voice March 2017 Vol 31, Issue 2, P252.e27-252. 対象はポリープと診断された10人のうち5人。 唇トリル&舌トリル法の発声訓練を30〜45分10回やってみた。 結果、5人中3人に効果あり。80%の者が喉頭手術を回避できた。 唇トリル&舌トリル法は声門ポリープの治療法として有効じゃない? という論文。 トリルって、唇を閉じてブルルルとか、舌を巻き舌にしてトゥルルルって震わせる運動です。 ロシア人やイタリア人が得意そうなやつ。 トリルが喉頭や声帯に直接作用するわけじゃありません。 ただ喉頭の力を抜かないとうまくできない。それがトリルです。 繰り返しの練習で、声帯に負担の少ない発声の仕方を学習できた、と言うわけ。 声帯への負担が減ったので声帯の炎症も収まった、 それでポリープ手術の必要がなくなった。 まあそんなとこでしょう。 ただトリルだけで声帯に負担の少ない発声法を学習できるかどうか、 ここは微妙なところですね。 対象者によるでしょう。 学習力が高いかどうか、自覚があるかどうか、応用力があるかどうか、 この辺りが分かれ目です。 対象者の要因を消すにはもっと症例数が必要です。 一般的にはトリルだけじゃ心もとないかな。 他の方法も組み合わせたくなりますけどね。 |
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2017 02,27 07:34 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.050 2017.02.27号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Characterization of Flow-resistant Tubes Used for Semi-occluded Vocal Tract Voice Training and Therapy」 Simeon L. Smith, Ingo R. Titze The National Center for Voice and Speech, The University of Utah Journal of Voice Vol 31, Issue 1, 2016, p113.e1-113.e8 半閉塞性声道トレーニングに使うチューブについて、(1)長さと直径は重要か?(2)発声時にチューブの内圧はどうなるか?(3)チューブの後ろの口の形状は重要か? の3点を調べた研究。 結果、チューブの直径が重要な変数であり、発声時に管には0〜7.0kPaの圧力が生じた、とのこと。 また、唇の後ろの圧力はあまり重要ではなかったとのことでした。 チューブ発声法は、チューブをくわえて吹きながら「う〜」と繰り返し発声練習するだけで声が良くなると言う実に簡便なトレーニング法です。 これはそのとき使うチューブはどんなものが良いか検討した研究。重要なのはチューブの直径とのこと。やはり狭い方が良いようです。圧がかかるので声道が広がりやすくなるためでしょう。 ただあまり狭すぎても吹きにくいでしょうから、このあたりのバランスが大切でしょうね。 |
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2017 02,06 08:58 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.049 2017.02.06号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「The Moderating Effect of Frequent Singing on Voice Aging」 Catherine L. Lortie, Julie Rivard, Mélanie Thibeault,ほか Centre de Recherche de l'Institut Universitaire en Santé Mentale de Québec, 2601 de la Canardière, Québec City, QC, Canada Journal of Voice Vol 31, Issue 1, January 2017, p112.e1-112.e12. 20〜93歳の72人の健常成人を、歌う習慣に基づいて、頻繁に歌唱する群、時々歌唱する群、歌わない群に分け、 基本周波数や声の大きさの揺らぎ、声の高さの揺らぎ、雑音の混じり具合などを測定した研究。 結果、ほとんどの測定数値で年齢の影響がみられたが、頻繁な歌唱群では年齢の影響が緩和されていたとのこと。 頻繁な歌唱群では、特に声の高さの揺らぎと声の大きさの揺らぎが少なく安定していたとのことでした。 実際、発声は筋肉運動ですので、使っていれば維持できるだろうというのは、理論的にもそうであろうと思われます。 ただどの程度使っていれば維持できるのか、というところはまだはっきりしません。 全身であれば一回15〜30分、週2〜3回の散歩か自転車こぎが妥当と言われますが、発声はどうなのでしょう。ぜひ知りたいところです。 |
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2017 01,15 03:41 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.048 2017.01.16号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Aerobic Exercise as a Warm-Up for Singing: Aerodynamic Changes」 Monica McHenry, Joseph Evans Department of Speech-Language Pathology, School of Health Sciences and Practice, New York Medical College, Valhalla, New York Journal of Voice Vol 30, Issue 6, 2016, p693-697 16人の大学院生と6人の学部生に30分間のトレッドミルのトレーニングを実施、有酸素運動ウォームアップが歌唱に及ぼす影響を調査した、という研究。 結果、ほとんどの参加者が、有酸素運動後の歌唱時に有意な空気力学的変化を示した、とのこと。 今後は早朝の高音発声など特殊な状況のウォームアップを考える必要があるだろう、と著者らは結んでいます。 トレッドミルというのは室内でランニングを行うためのトレーニングマシンです。ルームランナーといった方が分かりやすいかもしれません。 ランニングで呼吸数が多くなることで呼吸筋が活発に動き、結果歌唱時にも呼吸筋が動きやすく空気力学的検査の数値が上がった、というところでしょう。 つまり呼吸筋を動かしたところがいいわけで、それならストレッチでもブローイングでもいいことになりますね。 ランニングが歌唱に良いというからには、やっぱり他との比較検討が必要でしょう。 |
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2017 01,04 08:35 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.047 2017.01.04号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「The Impact of Vocal Cool-down Exercises: A Subjective Study of Singers' and Listeners' Perceptions」 Kari Ragan School of Music, University of Washington. Journal of Voice Vol 30, Issue 6, 2016, p764.e1-764.e9 60分の発声負荷後、クールダウンなしとクールダウンありで声に差があるかどうか、20名の女性歌手にVHIで自己評価をしてもらい、 熟練聴取者にその歌手の歌声と話し声の評価をしてもらった、という研究。 結果、歌手は、自己評価でクールダウンに肯定的な回答をしたが、熟練聴取者がクールダウン後の声を識別できる率は46%であった、とのこと。 歌手には様々な変数要因があるため、声へのクールダウンの効果を定量化することは難しい、と著者らは結んでいます。 発声は筋肉運動である、という視点から考えると、運動後のクールダウンは必ず必要と思われるのですが、意外にその差は第三者からは分かりにくい程度なのかもしれません。 著者の言うように変数が絡んでいることもあるでしょうが、評価法を工夫する余地もまだあるでしょう。 |
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2016 12,19 07:25 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.046 2016.12.19号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「The Effects of Expiratory Muscle Strength Training on Voice and Associated Factors in Medical Professionals With Voice Disorders」 Yuan-Ching Tsaie, ShihWei Huang, Wei-Chun Che, Yi-Ching Huang, Tsan-Hon Liou, Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Shuang Ho Hospital, Taipei Medical University, Taipei, Taiwan Journal of Voice Vol 30, Issue 6, 2016, p759.e21-759.e27 音声障害のある医療従事者29人を、5週間25回のトレーニングを行なう呼吸訓練グループと対照グループに分け結果を比較した、という研究。 結果、肺機能に変化はなかったが、/ Z /発声・/ S /無声呼気・アンケート結果には有意な差がみられたとのこと。 今後は症例数を増やし、長期治療の有効性を検討したい、と著者らは結んでいます。 呼吸訓練、とひとくちにいっても、どんな指示をしたか、どんなフィードバックをしたか、ということで結果はまるで違ってくると思われます。 同じトレーニングでも一生懸命やるかどうかで差が出ますよね。このあたりは指示ひとつ、励ましひとつで変わってしまいます。 ここをコントロールせずに効果の有無を云々してもちょっとピントがずれている、と言わざるをえません。 |
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2016 12,05 05:14 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.045 2016.12.05号 より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Voice Training and Therapy With a Semi-Occluded Vocal Tract: Rationale and Scientific Underpinnings」 Ingo R. Titze The University of Iowa, Iowa City, and National Center for Voice and Speech, The Denver Center for the Performing Arts, Denver, CO Journal of Speech, Language, and Hearing Research, November Vol. 49, 2016, 448-459. コンピュータ・シミュレーションで44種の声道・声帯のモデルを設定、 リップトリル・舌トリル・ハミング・チューブ発声法などの声道半閉塞法を行なった際の声道の形状や圧を計算した、という研究。 結果、口唇付近での半閉塞は声門上部と喉頭の圧を上昇させ声道の径を高くし、声帯を内転し喉頭を狭窄させるので発声が効率的・経済的になったとのこと。 これらから声道半閉塞法は声門圧・抵抗を声道圧・抵抗と一致させる効果があるのではないか、と著者らは結論づけています。 リップトリル・舌トリル・ハミング・チューブ発声法などの方法は声道を広げる効果があるといわれています。 これはそれをコンピュータ・シミュレーションで検証した研究、なかなか面白いと思います。 ただ、発声というのは動作パターンですので、初期設定だけでは決まらないと思います。 例えば発声していると徐々に緊張が高まって声道の広さが変わってしまうケースなど。このあたりの変数も加味した結果を知りたいですね。 |
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2016 11,21 07:02 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.044 2016.11.21号 より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Epidemiology of Vocal Health in Young Adults Attending College in the United States」 Naomi A. Hartley, Ellen Breen, and Susan L. Thibeault ほか Division of Otolaryngology, Head and Neck Surgery, University of Wisconsin-Madison ほか Journal of Speech, Language, and Hearing Research, October 2016, Vol. 59, 973-993. ウィスコンシン大学マディソン校の学生652名の声の症状・声の使用状況、VRQOLなどをオンライン調査したという研究。 結果、音声障害の有病率は4.45%、生涯発症率は33.9%で、昨年一年では46%の学生が何らかの声の問題を経験していたが、39%は6日以内に解消していた、とのこと。 若年成人の場合、声に問題があっても、さほどコミュニケーションの阻害になっておらず、高齢者とは重み付けが異なると考えられ、年齢に応じた評価と管理をすべきだろう、と著者らは結論づけています。 声の問題は職業に直結した時に深刻になるだろうと思われます。教師・歌手・俳優・アナウンサー・保育士・オペレーター・営業など。 まだ職業に就いていない学生が、何らかの職業的繋がりを残している可能性のある高齢者と比べて重みが異なるのも当然と考えられます。 |
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2016 11,07 06:32 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.043 2016.11.07号 より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Magnetic Resonance Imaging of the Vocal Folds in Women With Congenital Adrenal Hyperplasia and Virilized Voices」 Ulrika Nygren, Bengt Isberg, Stefan Arver, ほか Journal of Speech, Language, and Hearing Research Vol 59 August, 2016, p713-721 先天性副腎過形成の26-40歳の女性4人の甲状披裂筋の断面積・声帯の長さ・声道の長さ・F0の音響特徴を測定、コントロール群の女性5名・男性4名と比較した研究。 結果、先天性副腎過形成の女性はコントロール群の女性よりも甲状披裂筋の断面積が大きく、男性よりも小さかったとのこと。 また音声範囲もコントロール両群より小さかったとのことでした。著者らはこれにより小規模ながら先天性副腎過形成による声の男性化が解剖学的にも説明された、としています。 甲状披裂筋は甲状軟骨と披裂軟骨を結ぶ筋肉で声帯筋・内筋ともいい、声帯を短縮・弛緩させる役割を持っています。 声帯振動の主働筋なので、これが厚くなると声は低くなります。 男性の声が低いのは甲状披裂筋の厚さのせいだけではないのですが、声が低くなる要因のひとつとしてこの疾患では作用するということなのでしょう。 |
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2016 10,17 11:13 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.042 2016.10.17号 より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「The Perception of Benefit of Vocalization on Sport Performance When Producing Maximum Effort」 Kelly M. Davis, Mary J. Sandage, Laura Plexico, David D. Pascoe Department of Communication Disorders, Auburn University, Auburn, Alabama Journal of Voice Vol 30, Issue 5, 2016, p639.e11-639.e16 378人のスポーツ選手にVHI-10を含むアンケートを実施、最大限の努力を要す運動時に発声するとパフォーマンスが向上すると思うか訊き、 スポーツ時の音声の使用が音声障害と相関するか調査した研究。 結果、56%が発声するとパフォーマンスが向上すると思うと答えたが、スポーツ時の音声の使用と音声障害の間に相関は認められなかったとのこと。 今後、客観的な評価やうなり声の測定なども必要だろうと著者らは述べています。 テニスとか剣道とか運動の要所で掛け声を伴うスポーツは割とよくあります。 筋は当然過緊張になりますので、発声も過緊張発声となり、声帯にも負担がかかって音声障害になりやすい、と思いきや、相関はなかったとのこと。 逆に発声のフィードバックを得ることで過緊張になりすぎないようコントロールしているとか、もっともっと考慮すべき変数があるようです。 |
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2016 10,09 07:48 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.041 2016.10.03号 より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Effectiveness of Chewing Technique on the Phonation of Female Speech-Language Pathology Students: A Pilot Study 」 Iris Meerschman, Evelien D'haeseleer, Elien De Cock, Heidi Neyens, Sofie Claeys, Kristiane Van Lierde Department of Speech, Language and Hearing Sciences, Ghent University, Ghent, Belgiu Journal of Voice Vol 30, Issue 5, 2016, p574-578 27名の言語聴覚学科の女子学生を、咀嚼法18週間練習群と対照群に分け、前後で空気力学的検査、音響解析、発声障害重症度指数などを測定した研究。 結果、声の高さの揺らぎの減少、基本周波数の増加、音声レンジプロフィールの著しい拡大などがみられたが、声の大きさの揺らぎや最大発声持続時間(MPT)は変わらなかったとのこと。 パイロット研究ながら咀嚼法は声を改善できることが示唆された、と著者らは結んでいます。 咀嚼法は口をもぐもぐさせながら発声練習する方法です。こうすると余分な力が入らずリラックスするので声が良くなるという理屈ですが、あまり用いられた例は聞きません。 声の配置法的な意味合いもだいぶ混じってそうです。 咀嚼法の効果を検証してみようという発想で、とりあえず一定の効果はあるようですが、やっぱり他の方法との比較をみてみたいですね。 |
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2016 09,19 18:40 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.040 2016.09.19号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「The Development of Conversation Training Therapy: A Concept Paper」 Jackie Gartner-Schmidt, Shirley Gherson, Edie R. Hapner, ほか Department of Otolaryngology, University of Pittsburgh Voice Center, University of Pittsburgh Medical Center, Pittsburgh, Pennsylvaniay ほか Journal of Voice Vol 30, Issue 5, 2016, p563-573 伝統的な発声治療とは全く異なる会話トレーニング療法 (CTT)の開発に関する文献的考察。 CTTとは、運動学習理論に基づいて、患者主導で会話を行う中で声の改善を目指す新たな治療法とのこと。 クリアな発声、聴覚-運動感覚の自覚化、信頼関係の構築、誤り練習、基礎的ジェスチャートレーニング、韻律、の6つの要素からなる革新的方法と著者らは述べています。 通常の発声トレーニングは母音あたりから練習を始め、徐々にいろいろ長いフレーズの発声練習に進んでいきます。 しかし一方、こういう作られた場面、あるいは限られたフレーズでの練習は自然な会話とは違うので、これでいくら練習しても意味がない、という批判もあります。 このような論争は発声治療だけでなく、失語症や発達障害、吃音などの分野でも同じようにあり、それぞれ会話中心療法と段階的療法として体系化されています。 これまで発声分野で会話中心療法は目立たなかったのですが、今後広まってくる可能性があるかもしれません。 |
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2016 09,05 04:06 |
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【039-1】 ◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.039 2016.09.05号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Vocal Tract Discomfort and Risk Factors in University Teachers」 Gustavo Polacow Korn, Denise Abranches, Paulo Augusto Department of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, Federal University of São Paulo, São Paulo, Brazil Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p507.e1-507.e8 大学教員846名にブラジル労働省作成の音声自己評価フォームを実施、喉の健康状態を調査したという研究。 結果、喉の痛みなどの有病率は男性(43.5%)よりも女性(62.7%)で高く、専門的活動に時間を多く割いている者でも高かった、とのことでした。 女性は音域が広いため、より高い声を出して声帯を緊張させやすい、ということが考えられます。 それにしても教師の声の健康は近年非常に指摘されるようになっていますね。 |
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2016 09,05 04:04 |
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【039-2】 ◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.039 2016.09.05号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Immediate Effect of Stimulability Assessment on Acoustic, Aerodynamic, and Patient-Perceptual Measures of Voice」 Amanda I. Gillespie, Jackie Gartner-Schmidt Department of Otolaryngology, University of Pittsburgh Voice Center, University of Pittsburgh Medical Center, Pittsburgh, Pennsylvania Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p507.e9-507.e14 音声障害114人に「はっきりしゃべるように」という指示を与えた前後での声の変化を音響および空気力学的解析と聴覚印象評価で測定、比較した研究。 結果、音響分析では変化はなかったが、平均気流量や声の強さ、呼吸/秒などは「はっきりしゃべるように」との指示介入時の方が改善がみられた、とのこと。 これは発声訓練に際しどのような指示を与えるか定量化するための第一段階のデータである、と著者らは述べています。 指示ひとつでも声は変化する、ということがよくわかるデータです。 どのような指示が最も効果的か、あるいはこのタイプの人にはこんな指示が有効とか、定量化されれば本当に望ましいと思います。ぜひ続報を期待したいところです。 |
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2016 08,15 07:23 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.038 2016.08.15号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 最新健康ニュース 7月13日「軽いウェイトで筋トレを繰り返しても重いウェイトと同じ効果を得られる」 一方のグループに軽いウェイトトレーニングを20~25回、もう一方のグループに重いウェイトトレーニングを8~12回、疲労で挙げられなくなるまで挙げさせ、 12週後に比較したという「Journal of Applied Physiology」誌掲載のマックマスター大学の研究。 結果、両グループで筋肉量と筋繊維のサイズに違いはなかったとのこと。 筋トレは軽いウェイトでも、重いウェイトと同じ効果を得られるのではないかと著者らは結論づけている、とのことです。 ここでのポイントはウェイトが挙げられなくなるぐらい筋肉を疲労させている、ということです。 筋への負荷が最終的に限界までなされていれば、負荷量は問わないということでしょう。ただし今回比較しているのはあくまで筋肉量と筋繊維のサイズです。 目的が持久力の向上だったり、筋力の向上だったりした場合には、また違ってくると思われます。 |
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2016 08,15 07:20 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.038 2016.08.15号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Motor-Learning-Based Adjustment of Ambulatory Feedback on Vocal Loudness for Patients With Parkinson's Disease」 Joakim Gustafsson, Sten Ternström, Maria Södersten, ほか Division of Speech and Language Pathology, Department of Clinical Sciences, Intervention and Technology, Karolinska Institutet, Stockholm, Sweden Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p407-415 ポータブル音声集積器「VoxLog」を用い、20名のパーキンソン病患者の会話音声に6種類のバイオフィードバックがどのように影響するか調査した研究。 結果、潜時500msにすると平均3dB声量が上がったとのこと。パーキンソン病患者へのバイオフィードバックには最適な設定が必要と著者らは結んでいます。 これは本人の声を装置が拾って少し遅れて声を聴かせる方法で声量増加を図ったという研究です。これを遅延聴覚フィードバック(DAF)といいます。 発声運動エクセサイズでも推奨している方法です。潜時とは音を流すまでの空白時間のこと。潜時500msというのは通常言われる数字よりかなり遅めですが、どうなんでしょう。 私の経験では声量増加効果は5〜10dBぐらいですが、効かない人もいるので平均3dBぐらいになったのかもしれません。 |
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2016 08,01 10:06 |
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【037-1】 ◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.037 2016.08.01号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Disorders and Associated Risk Factors in Teachers and Nonteachers in Iran」 Sadegh Seifpanahi, Farzad Izadi, Ali-Ashraf Jamshidi,ほか Department of Speech and Language Pathology, School of Rehabilitation Sciences, Iran University of Medical Sciences, Tehran, Iran Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p506.e19-506.e23 教師104名と教師以外の者41名に声についてのアンケートを実施した研究。結果、声で困った経験は教師の54.6%があり、教師以外の21.1%を大きく上回っていた、とのこと。 また声の物理的・環境的危険因子も教師が70.8%なのに比べ、教師以外は27.4%と大きな差があった、とのことでした。 イランの教師は声の負担をへらすために環境および物理的要因に気をつけるべきだ、と著者らは結んでいます。 内容はその通りですが、イランでは教師の音声障害のリスクについての研究はこれまであまりなされていなかったとのこと。 日本でも近年になってようやく「健康経営」という考え方が出てきました。つまり働き手の健康を積極的に維持しないと健全な経営や発展にはならないということです。 声の衛生もそのひとつであることは疑いないことです。 |
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2016 08,01 10:03 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.037 2016.08.01号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Efficiency and Cutoff Values of Self-Assessment Instruments on the Impact of a Voice Problem」 Mara Behlau, Glaucya Madazio, Felipe Moreti,ほか Department of Speech-Language Pathology and Audiology, Universidade Federal de São Paulo-UNIFESP, São Paulo, São Paulo, Brazil Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p506.e9-506.e18 音声障害486名と声が健康な者489名の、Voice-Related Quality of Life (V-RQOL)・Voice Handicap Index (VHI) ・VHI簡易バージョンVHI-10 ・Vocal Performance Questionnaire (VPQ)・Voice Symptom Scale (VoiSS)を実施、ROC曲線特徴分析にかけ、有効性を検討した研究。 結果、VoiSSとVHIはアンケートとして完璧で最も効率的、VHI-10とV-RQOLも優れており、VPQはスクリーニングとして有効と考えられたとのことでした。 声の質問紙は幾つかありますが、どれを使うかは迷うところ。筆者はVHIとV-RQOLを併用していますが、この結果はとても参考になりました。 |
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2016 07,18 06:27 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.036 2016.07.18号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 「Effect of Training and Level of External Auditory Feedback on the Singing Voice: Volume and Quality」 Pasquale Bottalico, Simone Graetzer, Eric J. Hunter Department of Communicative Sciences and Disorders, Michigan State University, East Lansing, Michigan ほか Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p434-442 素人歌手10名とトレーニングを受けたプロ歌手10名(男性10名、女性10名)に70、80、90dBで伴奏を聴かせ、歌の音圧との関係などを測定した研究。 結果、素人歌手では、伴奏のデシベルが上がると歌の音圧が上がり、声の質は下がったとのこと。 プロ歌手では、影響を受けにくかったことから、トレーニングにより歌唱時の聴覚フィードバックへの依存は減少していくと考えられた、と著者らは結論づけています。 伴奏が大きくなると声が大きくなるのはロンバード効果という無意識的な反応です。発声運動エクセサイズでも使いやすい方法として推奨しています。 で、プロほど外的刺激を遮断して自分のパフォーマンスを一定にできるわけですね。注意のフォーカスを変えるだけですので、これはトレーニングで充分できると思います。 プロとしての修練度合いを計るのにいいかもしれませんね。 |
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2016 07,18 06:24 |
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◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.036 2016.07.18号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します☆ 「Effectiveness of a Voice Training Program for Student Teachers on Vocal Health」 Bernhard Richter, Manfred Nusseck, Claudia Spahn, ほか Freiburg Institute of Musicians' Medicine, University of Music and University Medical Center, Freiburg, Germany Journal of Voice Vol 30, Issue 4, 2016, p452-459 教師養成課程の学生のうち、声の衛生トレーニングプログラムを受けた者123名と受けなかった者81名の声質やVHIを5年のトレーニング終了時に調査したという研究。 結果、両群に同じように努力声の者の増加がみられたが、声の衛生トレーニングプログラムを受けた者の声質は総合して良かったとのこと。 著者らは、このようなトレーニングプログラムは有効であり、職業訓練に組み合わされるべきであろうと結んでいます。 これはドイツの報告ですが、海外では教師などの声を使う職業における声の衛生についての啓発が随分進んでいるところがある印象です。 日本の大学の教育学部で声の衛生トレーニングプログラムなどはまずないでしょう。効果があることは確かですので、せめて採用時研修などではあってもいいように思います。 |
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2016 07,04 04:03 |
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【035-1】 ◆発声&運動トレーニングトピックス◆ vol.035 2016.07.04号より
☆発声や運動トレーニングに関する最新の知見や気になるトピックスをご紹介します 最新健康ニュース (2016年6月) 最新健康ニュースサイトによると、クイーンズランド大学で、男性21人を筋トレ後水風呂に入る群と、筋トレ後軽い有酸素運動を行う群で12週後に比較したところ、 有酸素運動群の方が筋肉量と筋力の増加幅が大きかった、とのこと。 また16人を、筋トレ後熱い風呂に入る群と、筋トレ後休息する群で10週後に比較したところ、熱い風呂の群であまり筋力が増えなかったとのことでした。 酸素と栄養分の供給が筋トレ後の超回復を助けるわけですが、冷やすと血行が悪くなって効率的に酸素と栄養分が供給されなくなってしまうわけですね。 注目すべきは熱すぎる刺激もダメというところで、おそらく熱すぎると痛み刺激のように感じて筋を収縮させてしまい、やっぱり血行が悪くなるためではないでしょうか。 |
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